広域指定暴力団 極悪十川組
最大の危機
〜八割本当です〜



すかっと晴れた日曜日であった
異変は朝から始まっていた
ただ気づかなかっただけだった

天気の良さに誘われ外出をした
夜九時頃、帰ってきたときのことだ

うちの一階は駐車場になっている
もちろん夜は自動的に電気がつくようになっている
しかしこの日は消えていた

何だと思いスイッチを操作して電気をつけた
なにげに部屋に上がった

しばらくして所用のために一階に下りるとまた、電気が消えているではないか
電気の故障かと思い、また電気をつけて出かけていった
帰ってくるとまた電気が消えている
つけてまた上がった

しばらくしておしりがあ・そ・びにやってきた
おしりが怯えている
堅くすぼまっていた

「組長・・・・・」
おしりは体を震わして話した
「狙われています・・・」
「どういうことだ!」
「一階の駐車場に白い車が止まっていて中に男が・・・」

そういえば・・・・
いつも赤い車が止まっているスペースに今日は白い車が止まっていたし中には男がいた
体の中を稲妻が走った
気づいた!

「電気は消えていたか?」
「はい・・・・・」
「何人いた?」
「ふ・・・・ふた」

おしりはあまりの恐怖にもうしゃべることは出来なくなっていた
震えるおしりを優しく、強く抱きしめベットに寝かしつけた

きやがった
電気は彼らが消していたのだ、身を隠すために(倒置法)
明らかに組に対する敵対行動である
メジャーになると危険である

ここはチンピラをぶち込んで事を終わらせる
ぎゃんぶらの部屋を教える
おしりを剥いて、リボンつけて放り込む
若頭とペーロンが車をひっくり返す
老犬を保健所につれていく
仁のエロビデオ(家庭教師もの)をプレゼントする※1
先行者を投入し、武力解決をする
柴田さんを呼び網膜を焼き切る

などを考えたが

ここは穏便に行くことに
正体をまずはつかまなくていいけない
トップの責任として私が出ていくことに

一階の駐車場に降り
電気をつける
白い乗用車に向け一直線に歩み寄る

ぐあ

乗用車のドアは常に半開きだ
奴らいつでも突入できるようにしてやがる
あと半歩のところでドアが開き男と目があった
半歩ひいて、身構える

きやがれ
勝負だ

しかし、男は動かなかった
「何してるんですか?」

この一言が男を刺激した
男は背広の胸ポケットに手を突っ込んだ

ハジキか?

同時に、男はこう語った
「こういう者です」

聞いたことがある・・
聞いたことがある・・・
どこかで聞いたことがある

はぐれ刑事純情派!?

胸に入れた手は、0.27秒後には外に出ていた
プロだ!!

その使い込まれた職人の手には黒い手帳が

でた

こんなのテレビで見た
いっぱい味田

タカやユウジ、藤田誠、大門もGパンも
みんな言ってた

本物を初めてみた

くっ
すぐに部屋に戻って鍵を閉めた
おしりは部屋のかどで両膝を抱えしくしく泣いている
でも

何で裸なんだ?

まあいい、どうやら張り込まれているようだ
ついに十川組は広域指定暴力団となってしまったようだ

公安め・・・・

何をした?
そりゃ、俺らは悪の集まりだ
半端物だし、くずばっかだ
でも、何をしたと言うんだ!

タケノコ?

まじで?

タケノコ泥棒なのか俺らは
やばい

いや違うそのぐらいで・・・
容疑が固まらない

つづく